『ゲーム理論で不幸な未来が変わる!』
- 2017.03.19 Sunday
- 13:46
『ゲーム理論で不幸な未来が変わる! 21世紀のノストラダムスがついに明かした破綻脱出プログラム』
ブルース・ブエノ・デ・メスキータ (著),田村 源二 (訳)
という長いタイトルです。
【「TRC MARC」の商品解説】
北朝鮮の核武装問題、パキスタンの武装勢力掃討作戦、イラン・イラク関係、地球温暖化の行く末…。
破滅の芽は、こう潰せ! 的中率90%の応用ゲーム理論の天才が、最良の未来を手に入れるための科学的予測法を紹介。
著者紹介
ブルース・ブエノ・デ・メスキータ
1946年ニューヨーク生まれ。応用ゲーム理論家。
ニューヨーク大学政治学部教授、スタンフォード大学フーバー研究所シニア・フェロー。
専門は政策予測、政治経済学、国際安全保障政策。
去年、ゲーム理論を独学で学び始めた頃に読みました。
当時はまだよく理解出来ませんでしたが、
ゲーム理論でこんなことも予測できるんだ!\(◎∀◎)/
と驚き、それからいっそう興味が出ました。
著者デメスキータ氏は、ゲーム理論を駆使したコンピュータープログラムで政治経済、企業訴訟、国際関係などの複雑な問題に取り組む未来予測のスペシャリストです。
機密解除されたCIAの評価によると
驚くべきことに彼のこれまでの予測の的中率は90%だそうです。
ゲーム理論の基本的考え方
「人間は自分に最高の利益をもたらすと思うことをする」
ゲーム理論でここまで未来が予測出来るのか!という驚きの内容です。
例として取り上げられていることの一部
北朝鮮の核開発問題
中東の和平を実現するには?
第一次世界大戦は回避できたか?
スパルタの衰退の原因は?
パキスタン、イラン、イラクの未来を予言する
地球温暖化問題はどうなるか?
本当にこんなに単純明快にわかるのかな〜?
と思いつつも、たくさんの事例が自信たっぷりに紹介されていて、説得力があります。
全ての関係者の利害を数値化して、ゲーム理論の公式に当てはめるだけなのです。
本書からの簡単な事例です。
あるとき、世界的に有名な歴史家ジョン・ルイス・ガディス教授に1週間招待されました。
教授は南部出身の大変疑い深い人で、学生達と一緒にデメスキータ氏を試してみようとしました。
デメスキータ氏はこの挑戦を受ける前提として、2つの条件を提示しました。
ひとつは、彼らがその問題について充分知っていて、必要とするデータを提供できること。
ふたつ目は、数ヶ月から1,2年で結果がわかる問題であること。
そして、ガディス教授らが選んだ問題は、1994年の大リーグのストライキはどうなるか、という問題でした。
デメスキータ氏のコンピューターの予測()内
・ストライキは起こるのか?(イエス)
・その年のワールドシリーズは行われるのか?(ノー)
・危機感を覚えた大統領の介入でストライキは終わるのか?(ノー)
デメスキータ氏は全学生の前で、野球の専門家である2,3人の学生にインタビューした答えを自分のコンピュータに入力しただけでした。
予測はすべて正解でした。
読みながら、こういう考え方で物事を見れば、いちいちゲーム理論を展開しなくても、おおよその結果が予測できることがわかってきます。
同時に自分にとって都合の悪い結果を回避する戦略も見えてきます。
先日ご紹介した『夫婦仲の経済学』では、夫婦間のトラブル回避の考え方や方法が書いてありますが、こちらも役立ちます。
世界には興味深い考え方がたくさんあって、それらを自分で試すのは楽しいです。
ヽ(´∀`)ノ
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